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「日本酒の未来をつくる」をミッションに、日本酒専門ウェブメディア「SAKETIMES(サケタイムズ)」と日本酒ブランド「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」との2つの事業を展開するClear。同社では、日本酒の新しい市場をともに切り拓いていく、経営層・CxOレイヤーを担う人材を求めている。代表取締役CEOの生駒龍史に、日本酒への想いやビジネスとしての可能性とともに、同社で働く価値について語ってもらった。

メディア運営から日本酒ブランドの立ち上げへ


それは神の啓示だったのだろうか。

日本酒に苦手意識を抱いていた生駒龍史は、25歳の時、運命的な出会いをする。実家が酒屋の友人が「試しに飲んでみてほしい」と、熊本県酒造研究所の「香露」という日本酒をもってきたのだ。それを飲んだところ、生駒は衝撃を受けた。それまで口にしてきた苦手な香りがなく、まろやかでコクのある、穏やかな味わいだったからだ。

「ちょうどその頃は勤めていた会社を辞め、東日本大震災があり、いままであったものが全部なくなった瞬間でした。そこに日本酒がスッと入ってきたのです」

これだと思った生駒は、友人と日本酒のサブスクリプションサービスをはじめ、2013年にClearを設立。一定の成功を収めるが、経営方針の相違により、事業からの撤退を余儀なくされる。

それでも日本酒への想いを諦められなかった生駒は、2014年に日本酒専門のウェブメディア、SAKETIMESをローンチした。日本酒の新規市場をつくるために何ができるかを考えた結果だった。

「日本酒は知ると面白い。『この酵母でこの香りが出る』『この杜氏がこんな想いで新しい商品を出した』といった情報は、日本酒の付加価値として意味があるものです。ところが一般的な人にとって、日本酒はわかりにくい。当時、インターネットで入手できる情報は少なく、あっても専門家向けの難しいものばかり。そこにチャンスを見出し、SAKETIMESを立ち上げたのです」

ローンチしたばかりの頃は、生駒が自ら取材で全国を駆け回り、原稿を執筆していた。多くの蔵元と接点をもつことで、SAKETIMESは業界や日本酒愛好者から知られる存在となり、いまでは、日本酒に合う料理の紹介や保管方法、用語解説、おすすめの飲食店の紹介から生産する酒蔵のインタビュー記事まで、幅広い情報を発信している。

「醸造のプロの人たちから、『酒造りで困ったときはSAKETIMESで調べます』とか、『あの記事を見て造り方を学びました』という話もいただきます。日本酒ビギナーの人も読みますが、日本酒のプロも同じように情報に困っている。これは大きな気づきであり、やってきてよかったと思います」

生駒は中小から大手まで多くの酒蔵の記事の作成に携わり、知識と経験を蓄えていった。日本酒の魅力や奥深さに深く触れ、それまで見えていなかったことも知るようになる。それは、日本酒産業そのものが抱える課題だ。

「日本の生産量は1973年をピークにずっと右肩下がりで、斜陽産業と言われて久しい。一方で、自分たちと同じ時期に起業したITスタートアップはものすごく伸びています。いいものは伸びるはずなのに、大きな魅力をもつ日本酒は、むしろ落ちているのです」

海外では1本40万円で売れる日本酒、ラグジュアリーへとリブランディング


魅力的な商材が伸びていないことに違和感を覚えたという生駒。そのことを考え続けていた生駒は、香港で日本酒産業の現状を変えるためのヒントを目の当たりにする。

「高級酒を扱うリカーストアに行くと、日本酒が1本40万円ほどで売れられていました。世界には、いいものにそれだけのお金を払う人がいるのだと、非常に衝撃的でした。考えてみれば日本でもセグメント別に見ると、安いお酒は売り上げが下がっているものの、純米酒や吟醸酒などの高いお酒は需要があります。海外で日本酒の需要が伸びていることを考えると、日本酒の市場規模が縮小しているのは、世の中の変化に対応しきれていないからではないかと思ったのです」

日本酒業界は、世の中の変化に対応するべきである。その結論に至った生駒はそれを体現すべく、日本酒ブランドを立ち上げることを決意した。それが2018年に創業したSAKE HUNDREDだ。

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「市場が縮小する原因は安い酒を多く売る構造にあるので、それを変えればいいという、シンプルな発想で立ち上げました。高級ブランドをつくることによって、新しい市場をつくれるのではないかと思ったのです。それが実現できれば、自社が儲かるだけでなく、産業全体に明るいインパクトを与えることができるという強い確信がありました」

肝心の酒は、理念に賛同する酒蔵との共同で開発。ECサイトを中心に売れ行きは悪くなかったが、生駒は、ブランドを確立させるうえで壁にぶつかった。

「当時は『プレミアム日本酒ブランド』と銘打ち、フラッグシップ商品である『百光(BYAKKO)』を1万6800円で販売していましたが、もっと高い価値の市場を目指すべきではないかと感じていました。『中途半端な価格でギフトにしづらい』というお声も実際にいただき、これが果たして自分のやりたいことだったのかと考え込みました」

そんな悩みを抱える時に出会ったのが、後にClearの社外取締役を務めることになる齋藤峰明の著書だ。エルメス本社の取締役副社長を務めた経験をもつ齋藤は、著書でエルメスの競合を聞かれたときのエピソードを紹介しているが、その答えが意外だったのだ。

「他のラグジュアリーブランドを挙げるかと思いきや、和菓子の『虎屋』と答えていました。なぜかというと、モノ作りに基軸を置き技術と感性を磨き続けてきたことなど、企業として大切にしていることが似ていると語っていました。つまり、ラグジュアリーとはマーケティングの世界の話ではなく、ものづくりやその文化、精神こそがラグジュアリーだというのです。その発言に衝撃を受けて、日本酒が進むべき道はラグジュアリーだと思い、リブランディングを決意しました」

そうして2020年7月、SAKE HUNDREDはラグジュアリーブランドとして“第二の創業”を果たし、いまでは百光を3万8,500円で売り出すようになった。コロナ禍で自宅時間が増えたこともあるが、その戦略が成功し、売り上げは右肩上がりに上昇。海外からの引き合いも増えたのだった。

日本酒の魅力を通じて世界中の人の幸福に貢献


生駒がSAKETIMESやSAKE HUNDREDを通じて実現したいことは、日本酒の豊かさを世界に広めることだ。

「『美味しい』『嬉しい』『楽しい』と思ってもらえるお酒は、人の心にダイレクトに影響を及ぼすもの。ラグジュアリーブランドとしての地位ももちろん大事ですが、日本酒の魅力を通じて、世界中の人の幸福に貢献していきたいです」

それを加速させるため、生駒は経営幹部となる「CxO」人材を求めている。会社の規模を大きくし、組織力を強めるためには、ハイレイヤー人材の採用が不可欠だからだ。ではClearは、どのような人材を求めているのだろうか。生駒は、『do』よりも『be』を大事にしていると言う。

「スキルとして何が『できるか』も大事ですが、人として『どうあるか』をよく見るようにしています。根気強くて前向きで成長意欲のある人に入ってほしいですが、それは人間の一面でしかありません。お酒の魅力は多様ですし、いろいろな人間の悲喜こもごもの感情を表出する手助けをするわけですから、単なる紋切型の人間であるべきではありません。人や事業から目を背けない、誠実な人であることが重要です」

生駒は続けて在籍する社員についてこう語る。

「うちの社員はいい人ばかりなんです。『いい人と働く』というと簡単に聞こえるかもしれませんが、実に大切なことだと考えています。1日8時間をともにする仲間とは、一緒に支え合い頑張りたいと思い、尊敬しあえる関係でないと会社はうまくいかない。そういった人柄をもった社員なくして、会社は存在しないと考えています」

世界トップレベルのシェフやソムリエ、あるいは著名人にブランドの魅力を伝える仕事は、働く側にとっても刺激的だ。生駒は、Clearは日本酒文化を発展させる最前線にいる会社だと自負している。

「当社CFOの御林洋志は、前職ではベンチャーキャピタルに在籍していましたが、『世界ブランドをつくるチャンスは、おそらく人生で1回もないだろう。SAKE HUNDREDならそれができる』と言って転籍してくれたので、嬉しかったです。当社で働くことは、きっと得がたい経験になるはずです」

最後に生駒は、未来のCxOに対してこう呼びかける。

「私たちの取り組みは、5年後や10年後にIPOするのではなく、文化をつくる仕事なので、死ぬまでやれるし、ずっと終わらない仕事だと思っています。自分達の命が尽きても残る文化をつくる気概と覚悟をもって、一緒に取り組みましょう」

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Promoted by Clear|文・大橋史彦|写真・後藤秀二|編集・本間香奈