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「人に自信を持たせることが、私にできる何より重要なことだ。自信さえ持てば、人は行動を起こすからである」

米ゼネラル・エレクトリック(GE)でCEOを勤めた伝説の経営者、ジャック・ウェルチの言葉だ。

世界18カ国に拠点を持つ、日本発の会計事務所系コンサルティングファーム、フェアコンサルティンググループの代表・伴 仁には、ウェルチに相通じるものを感じる。

絶大なリーダーシップを持ちながら、各拠点にはグループとしての方針をしっかりと伝え、拠点の運営、マネジメントについては基本的に拠点長に任せている。結果、2004年に妻とふたりで創業した同社は国内に4拠点、世界各国に28拠点、メンバー総数は478人(すべて2023年4月現在)を数えるまでになった。

同社を一大グローバルファームへと成長させた原動力は、メンバーに自信を持たせ、行動を起こさせるという伴のモチベーション・マネジメント。そして同社のアイデンティティである「圧倒的な連帯感」にある。

「会計事務所の枠を超え、あらゆるソリューションを提案する総合コンサルファームでありたい」と語る伴 仁という男の流儀に迫っていきたい。


海外拠点を支える国内からの絶対的なサポート体制


フェアコンサルティングは日本4大監査法人の一つ、あずさ監査法人の大阪事務所で、主に企業の株式公開を実務面でサポートしてきた伴が独立して立ち上げ、2010年から全面的に世界展開をスタート。アジアを中心に拠点を増やし、現在はヨーロッパ、アメリカ、オセアニアなど世界各国に自社拠点を広げている。

「現地に進出する日本企業のサポートに計画段階から携わり、実際に現地での運営支援、そして残念ながら撤退する場合は事後処理も行います。会計・財務のほか、人事や労務など、ご要望があれば何でも対応します」

海外拠点は当初、日本企業が多く進出している国・地域を選んで増やしてきたが、世界の主要エリアを網羅した現在は、海外駐在のメンバーの希望で設置するケースにシフトチェンジしている。2023年1月に開業したオランダ・アムステルダム、2023年中に開業予定のロンドンがそうだ。

「アムステルダムはシンガポール、ロンドンはマレーシアに駐在していたメンバーの希望です。本人たちが『新たな都市で挑戦したい』と言うので、『ではやってみたら』とGOサインを出しました」

伴はあっけらかんと答え、「最初から黒字は期待していません。2~3年で結果を出せれば大成功。もしかしたら5年かかるかもしれませんが、構いません」と続けた。

彼の余裕はどこから来るのか。

「本人がやりたいというのだから、当然必死に頑張るでしょう」と奮起を期待するが、決してそれだけではない。

「もちろん本人が現地で新規営業を行いますが、日本からも営業サポートをします。我々のクライアントは約1500社に上ります。そのうち、例えばロンドンに支社を持っているクライアントは約100社あります。いくつかはロンドンの仕事も任せていただけるでしょう」

今まで培ってきた信用が営業ツールとなり、新拠点のクライアントを呼び込むのだ。事実、海外拠点の中で過去に撤退したところは一つもない。

現地と日本の揺るぎない団結力が、「挑戦したい」という社員の行動を後押しし、自信を持たせ、そしてまた次の行動へと導く。これこそが、フェアコンサルティングが掲げる「圧倒的な連帯感」がもたらす効果である。

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「圧倒的な連帯感」を醸成する密なコミュニケーション


「圧倒的な連帯感」は「共感・創造・連繋から成り立っている」と伴は言う。社の理念である、「三方良し」(近江商人の商売の心得)を実現するために不可欠な要素だ。

今やメンバーは世界各国にいるが、共感・創造・連繋の共有を徹底するために、3カ月に1度実行していることが3つある。

1つ目は、伴自らが多くの海外拠点を回ること。社長の視察というと、業績の確認と叱咤激励という重苦しいものを想像するが、「コミュニケーションを取りに行くだけです」と笑う。業務については首を突っ込まず、現地スタッフが働きやすい環境にいるのか、不満や悩みを抱えていないのかを確かめ、最高責任者として、現地クライアントへの挨拶回りなどのフォローに徹している。

2つ目は、海外の拠点長を同じタイミングで一斉に帰国させ、彼らがコミュニケーションを図れる場をつくること。海外勤務を希望する国内メンバーも現地の話を聞くことができ、モチベーションを高めることにも繋がっている。

そして3つ目は、全メンバーの人事面談。「共感・創造・連繋ができているか」を軸に設定した目標に対して、各メンバーがどの程度達成できたのかを確認する。3カ月周期という短いスパンで行うことで、目標を常に意識させる狙いだ。

他にも年に2回、全メンバー参加の社内交流会を実施。6月に社員旅行、12月に有馬温泉での忘年会を行っている。

「人間関係が希薄になりやすい時代だからこそ、弊社は逆にコミュニケーションを大切にしています。定期的に顔を合わせることで、メンバー同士の連帯感が生まれるのです」

有事の際には国内・海外の垣根を越えて、仲間が助けてくれる。社内で強固なサポート体制が確立しているのは、フェアコンサルティングの最大の強みでもある。


人材紹介やベンチャー支援など新規事業にも乗り出す


元々は会計税務業務を中心にスタートしたフェアコンサルティングだが、クライアントの要望は年々多様化。IPO、M&A、コーポレートファイナンスといった高度な実務支援をはじめ、グローバル企業が抱えるさまざまな問題に対応するコンサルティングファームとしての色が強くなっている。

「表向きは会計事務所ですが、お客様が困っていることをすべて解決するソリューションカンパニーだと思っています」

さらに近年は人材紹介、ベンチャー企業支援と、さらなる新規事業にも取り組んでいる。

「お客様に頼まれたことは全部叶えたい。人材紹介は、海外支社での財務責任者を求めているクライアントと海外勤務を希望する求職者とのマッチングなどを行っています。また、ベンチャー企業のリソース不足を様々な面で私たちがサポートするのはもちろんのこと、日本のベンチャー企業が海外で活躍するための、フェアコンサルティングらしいベンチャーサポートを展開していきたい」


仲間と一緒だからこそ成し遂げられることがある


海外展開をスタートした当初は世界200拠点を究極の目標とし、急スピードで成長を遂げてきた。しかし現在、伴の気持ちは心変わりしているという。

「200というのは世界中にフェアコンサルティングの拠点を作りたいという意味でシンボリックな数字として掲げてきたものです。ただし、現状で押さえるべき都市はすでにカバーできつつあるので、今後は出店ありきではなく、アムステルダムやロンドンのように、メンバーが希望する都市や、お客様の要望の多い都市が出てくれば、随時出店していくことの積み重ねで、200拠点に近づいていければと思います」

海外勤務を希望して入社するメンバーは多い。海外に駐在しているメンバーは公認会計士・税理士が主だが、確たる条件は設けていない。入社後すぐに海外で活躍するメンバーも勿論いるが、多くは日本で経験を積みグループの仕事やクライアントの理解を深めてから海外拠点に配属されるケースが多いという。

「資格がなくても本人のやる気次第。入社してすぐに海外勤務ということではなく、まずは国内で1~3年間一定のスキルを身に付け、そのうえで本人に覚悟があるならば挑戦すればいい」

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フェアコンサルティングで活躍できる人材について、伴は「社の理念に『共感』し、チャレンジ精神を持って業務を『創造』し、そしてチームワークという『連繋』ができる人」と話す。

「公認会計士や税理士は独立して個人で仕事をする人が多い。しかし1人ではできないこともたくさんある。仲間と一緒だからこそ、大きなことを成し遂げることができるのです」

伴自身、19年前に2人ではじめた事務所を、今や世界を股にかけるグローバルコンサルティングファームへと成長させた。

次は社員たちに夢を叶えてもらいたい。その想いこそが、伴 仁のCEOとしての流儀なのだろう。

文・河合哲治郎 写真・斎藤大地
編集・大藤文(CRAING)

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