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ハイエンド人材に特化したHC(Human Capital)事業を展開し、2023年3月に東証グロース市場へ上場を果たしたアクシスコンサルティング。02年の創業以来、10,000人以上の現役コンサルタントを含む約8万5,000人ものキャリアを支援している。

同社の成長を長年支えてきた1人が、取締役 HC事業本部長の荒木田誠だ。年間3,000万円を売り上げれば一人前と呼ばれる業界において、荒木田は入社わずか4年で年間売上1億円を達成。現在は取締役としてHC事業本部を率いながらも、役員レベルのハイエンド人材に対しプレイヤーとして第一線で活躍を続けている。

それでも「自分が優秀だと思ったことは一度もない」と語る荒木田。ではなぜ業界からも注目されるプレイヤーになったのか。彼のキャリアを振り返りながら、人材紹介業で活躍できるプレイヤーの資質をひも解いていく。

大学4年で家業の町工場に入り、人材の大切さを痛感


荒木田に人生のターニングポイントを問うと大学4年のときだと即答した。

就職先も決まり、アルバイトに明け暮れていた彼に不幸が襲う。東京の下町で銅合金鋳造業の町工場を営んでいた父親が急死したのだ。

「突然のことでとても困惑しましたが、従業員もいますし仕事も抱えていたので、家業を継続することとなりました。いまでも、大学時代に母親と共に町工場で汗水たらしながら働いたことを思い出します。学生の身ではありましたが、事業運営に関わり、一番苦労したのが人材の確保です。家業の仕事はキツい・汚い・危険の3Kであり、決して待遇もよいとはいえない。職人同士の難しい人間関係もある。そのため、新しい人を雇ってもすぐに辞めてしまう。それに加え、事業の継続性、公害問題への対応など課題は山積。父が生きていたころから家業は継がなくていいといわれていたこともあり、最終的には廃業することになりました」

荒木田はその後大学を卒業し、システムインテグレータに就職。システムエンジニアとしてキャリアをスタートさせたが、町工場経営で直面した人材確保の重要性は、常に頭の片隅に残っていたという。

「システムエンジニアはとてもやりがいのある仕事でしたが、次第に中小企業をサポートするような仕事がしたいという思いが強くなっていきました。そこで中小企業診断士の資格の勉強に取り組み、大手外資系コンサルティングファームに転職しました」

転職先では、思う存分仕事に取り組んだ結果、27歳でマネージャに昇進。年収も前職から比較すると倍近くの金額に到達した。しかし再び、「自分は当初の思いである中小企業をサポートすることに貢献できているのだろうか」と迷いが生まれたと荒木田は回想する。

「経験を積んでいく一方で、より幅広い企業に携わることができる環境を求めて人材紹介会社に登録しました。それが当時まだ設立間もなかったアクシスコンサルティングです。私の担当だった山尾(幸弘。現・代表取締役社長)に相談したところ、『だったら、うちに来ないか』と誘ってくれたのです」

中小企業の最大の課題が優秀な人材確保であることを痛感していた荒木田は、人材紹介業こそ自分のやるべき仕事だと確信。こうして03年、創業2年目のアクシスコンサルティングで長年の夢を実現していくこととなる。

顧客への長期にわたるフォローが、恒久的なサイクルを生み続ける


荒木田は新天地でもすぐに結果を出していった。売上は右肩上がりで、入社4年目で個人の年間売上が1億円を達成。以降、プレイヤーとマネジメントの両面を経験し続け、現在も取締役としてHC事業を統括しながら、企業から求められるハイエンド人材への対応の際には自らプレイヤーとして成果を出し続けてきた。

「若かったこともありますが、自分の成長スピードが青天井のように感じていました。我々の仕事は、求人企業と求職者をマッチングするというシンプルな仕事です。言うなれば誰でもできる。ですが同じことの繰り返しだと捉え、機械的に行動してしまう人は成功しませんし、すぐにこの仕事をやめるでしょう。私は求人企業の価値・採用背景を読み解き、求職者にそれをできるだけ漏らさず伝え、感じていただくことにやりがいと責任を感じ行動をしていました。その姿勢が顧客に伝わり、数多くの実績を出すにつながったのだと思います」

荒木田は、入社して最初の1年はとにかく濃密だったと振り返る。日々奔走し、求職者が希望する企業や職種があれば、自ら新規営業をかけて新しい求人企業の開拓をしていった。

「幸運だったのは、弊社はもともと経営コンサルタントを中心としたハイエンド人材の転職に注力していたことです。お付き合いのない新規開拓企業でも『御社に興味を持っている優秀な人材がいる』とお話しさせていただくと、経営陣が面会の場を設けてくださる。そこからは我々の交渉次第です。ご紹介する求職者が、いかに今必要な人材であるかを知っていただくために、私自身が両者のことを理解していないといけない。そのために常に徹底して準備を重ねてきました」

家業を経験し、人材採用の大切さ、苦労を経験したからこそ、求人企業や求職者の思いに応えたい。その情熱が圧倒的な成果につながったのだろう。


取締役 HC事業本部長 荒木田 誠

クライアントに誠実に向き合ってきた、荒木田ならではのエピソードがある。

「人材紹介業に携わって3年目が経ったころ、私を指名してくださる求人企業や求職者が急増したことがありました。なぜかみなさんが同じ外資系コンサルティングファームの在籍者・出身者でした。お話を伺うと、同社卒業生の間で優秀な転職エージェントとして私の名前が紹介されていたというのです。とても驚きましたが、自分の仕事を認めてくださる方がいたことに大きなよろこびを感じました」

こうして次々とハイエンド人材を求める求人企業や求職者が荒木田を指名。その功績が次の紹介求人企業、求職者を呼び込むというサイクルが構築され、売上も急速に伸びていった。

「求職者の方々との付き合いは長期にわたります。常に高みを目指していらっしゃる方は20代、30代での転職を経て、40代に再びキャリアアップを目指して転職をする人も多い。さらに、転職先で経験を積まれた方がキャリアを重ね、経営側として優秀な人材を求める立場になられる方もおられ、採用の相談をいただくことも少なくないです。一時的な支援ではなく、長期的に寄り添うことでさまざまなニーズにお応えしていくことが大切だと考えています」

アクシスコンサルティングの信念は“生涯のキャリアパートナー”。顧客への長年にわたるフォローが信頼と実績を産み、常にハイエンド人材が集まる要因になっているのだ。

一流の顧客が社員を成長させる


荒木田は、プレイヤーから、求人企業・求職者部門の責任者、事業部長、子会社の代表取締役を歴任。キャリアアップを重ね、現在は取締役を務めている。社内の人材育成について尋ねると、「3ヶ月で独り立ちできる育成環境を整えている」という。さらに、ハイエンド人材に特化した同社独自の環境が、アドバイザーとして成長できる大きな要素になっていると話す。

「我々はよく、お客様に育ててもらっていると言っています。具体的に申し上げますと、企業の経営陣との面談が頻繁に行われていることです。多くの人材紹介業では、求人企業との交渉はリクルーティングアドバイザーと呼ばれる営業担当者が行いますが、弊社では求職者をサポートするキャリアアドバイザーも企業訪問に同席し、経営陣へヒヤリングをします。知識の少ない新人や未経験の人にとっては難易度が高いと言えますが、経営陣の思想に直に触れることで人間力を養うことができるのです」

ハイエンド人材のさらなる流動化で人材難を解消


アクシスコンサルティングは高度な育成プログラムが確立しているため、「どんな人でも活躍できる職場」と荒木田は言う。では同社が求めているのは、どのような人材なのか。

「1つ目は成長意欲・目標達成意欲が高い方。2つ目は弊社のパーパスや理念・ビジョン・戦略を正しく理解し向き合える方。そして3つ目は自分自身と向き合える方です。自分の強みだけでなく、短所も正しく理解し、他人の助言を受け入れ、改善するよう努力し続けることができる方がより成長できると思います」

最後に、荒木田自身の今後の展望を聞いた。

「個人的には、中小企業を支援したい、という気持ちは常に持ち続けています。当然、大手企業においてハイエンド人材の採用ニーズも高いですし、求職者も大手企業で活躍したいというニーズはあります。そこはそこでしっかり期待に応えたい。しかし、日本は99%が中小企業。実力はありながらも、認知されていないがために本来成長に必要な人材を採用できていない企業はたくさんあります。

我々は、そのような実力ある本来成長すべく企業を支援し、ハイエンド人材に対したエバンジェリストとして、一人でも多くのハイエンド人材を流動化させていきたいと思います。これは大学時代から思いつづけている、私のパーパスだと考えています」

上場したことで、新規事業など社内の人間に対してさらに多くの選択肢を与えることができるようになったとも語る荒木田。プレイヤーとして求人企業や求職者に寄り添う一方で、経営陣として、社員がより幸せになる未来の創造に思いを馳せる。彼の手腕により、アクシスコンサルティングはいま、さらなる拡大期を迎えようとしている。

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text by Tetsujiro Kawai / photographs by Daichi Saito / edited by CRAING
Promoted by アクシスコンサルティング