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「......うちの会社の組織が、世界で一番好きなので」

金谷美恵子がこう答えた時、驚きを隠せなかった。これまで数え切れないほどのビジネスパーソンに取材をしてきたが、自らが所属する組織について「一番好きだ」と表現したのは、彼女が初めてだったからだ。

東北大学を卒業後、大手グローバルメーカーに就職した金谷。エリアマネジメントに従事する中で「キャリアに関わる仕事がしたい」という想いが募り、人材紹介会社への転職を決意。8人目の社員としてアサインに入社した。

「単なるマッチングではなく、その人自身の“価値観”を深掘りして一人ひとりを深く理解したうえでキャリアのサポートを行うスタイルに深く共感し入社を決めましたが、求職者に真摯に向き合う企業としての姿勢は今も変わりません」

IBM、リクルート、野村證券、外資系コンサルティングファーム出身者など、多彩な経歴を持つ人材が在籍し、創業以来200%以上の成長を実現する同社。なぜ異業界・異職種からエージェントへキャリアチェンジをするのか。エージェントとして活躍する金谷、そして人事責任者として組織を統括する甲斐祐太の声から紐解いていきたい。


全ては顧客価値を高めるために。エージェントとして求職者に向き合う


2016年創業。若手ハイエンド特化の転職エージェント、アサイン。転職を「点」でなく「線」で捉え、求職者の経歴と価値観を基にキャリア支援を行うスタイルで、独自のプレゼンスを発揮する。

求職者側も企業側も同一のエージェントが担当する“両面型”を貫きながら、複数名の1億円プレイヤーを輩出しているのも、同社の大きな特徴だ。両面型の人材紹介会社で、ひとりのエージェントが1億円以上の売り上げを生み出すのは一般的に困難だとされている。

営業経験者を中心に支援を行う金谷は、同じ領域を担当するエージェントの中で年間成約件数2位という成果を2021年に残している。「綺麗ごとになってしまうのですが、目の前の求職者と真剣に向き合い、ただただ全力を尽くしていたら、自然と結果が出ていました。上位を狙いたい、という野心からではなく。

常に私の頭の中にあるのは『この人のキャリアをどう良くしていくか』の1点のみ。よりよいキャリアを歩んでもらいたいという想いが、モチベーションの源泉になっていると思います」

求職者に対してキャリアの棚卸しや価値観の深掘りを行いながら、その人の可能性が最も発揮される最適な企業を探す──一連のプロセスに介在しながら、両者の“正しい”想いをつなぐことが使命だと明言する金谷。業務の中で、どのような点に課題を感じているのだろうか。

「求職者は『この会社で働くことは、自らのキャリアにとってどのような意味を持つのか』という問いかけをしながら転職先を探しています。対して企業側も『会社の成長に貢献してくれる人材に出会いたい』と願っている。しかし、企業が求職者の問いかけに対する答えを提示することは難しく、優秀な人材ほど定着しない傾向にあります。そこをしっかりサポートするのが私たちの役割だと捉えています」

冒頭で触れたように、アサインを「世界で最も好きな組織」と表現した金谷。アサインで得られた成長とは──。

「アサインがかねてから標榜しているのが、社員一人ひとりがエージェントという枠を超え『一流のビジネスパーソン』として業務を全うすること。この目標を達成するための育成制度が敷かれているのは、間違いなく自分の成長に影響しているかと」

アサインの求人・採用情報を掲載していますシニアエージェント 金谷美恵子


エージェントから人事責任者へ。育成制度で拓かれたキャリア


数あるアサインの育成制度の中で、最も象徴的な存在となっているのが、サブミッション制度だ。全メンバーがアサイン自体の組織運営業務のひとつを自らの意思で選び、サブミッションとして全勤務時間の20%を費やして従事する。エージェント業務だけでなく、会社の組織運営そのものにも関わることで、実力を高めキャリア形成に寄与する経験を積むことがこの制度の目的である。

金谷自身は、自身のサブミッションとして「社内の組織開発」を選んだ。

「メンバー全員が求職者に高い価値を提供する。さらに実力を高め続けられる強い組織を目指して、仕組みを整えるのが私の主な役割です。自社の事業成長に携わる経験を通してエージェントとしての業務、ひいては自身のキャリアに還元されていることを日々実感しています」

一方、甲斐はサブミッションとしての人事担当からさらに一歩進み、人事責任者として組織を統括するポジションに就いた。

求職者としてアサインを知ったという甲斐。アサインのエージェントとの面談を通してキャリアに対する意識ががらりと変わった、と振り返る。

「転職活動を通して初めて『HR業界が自らの志向性に合っている』ことに気が付きました。

前職は大手飲料メーカーの営業でした。6年間の勤務で培ったスキルや経験の棚卸しをしていき、行き着いたのがCHRO直下で取り組んでいた若手育成プロジェクト。その頃を思い返してみると、自ら企画した育成プログラムを経て、若手社員の目の色が変わったり、いきいきと仕事に取り組む姿を見るのが、営業で成績を上げるよりも嬉しかったんです。この経験をきっかけに、私が本当にやりたいのは『人の成長に携わる仕事』だと確信しました」

「自らの介在価値を高めたい」という気持ちも相まって、甲斐はいちエージェントとしてアサインへのジョインを決めた。サブミッションで育成担当を経験した後、入社から1年後には人事責任者に就任。採用、育成、人員配置をメインに行っている。

アサインの求人・採用情報を掲載しています人事総責任者/シニアエージェント 甲斐祐太


すべては、求職者のキャリアに伴走するために


アサインでは、入社直後のオンボーディングにも力を入れている。すべての新入社員が最初に通る道が「育成チーム」。本配属になる前に、一人前のエージェントになるための土台を4カ月から半年ほどかけてつくり上げる。指揮を執るのは甲斐だ。

「エージェントは、良くも悪くも個性が出やすい仕事。だからこそ、はじめの土台作りが肝心なんですよね。個々のキャリアの可能性を広げるためにも」

社内勉強会の実施も怠っていない。経営層を含めたすべての社員が参加して取り組んでいるのが「企業分析会」だ。4~5チームに分かれて週に1回、1時間程度で開催している。

「求職者のキャリアに本質的に伴走するためには、各業界の市場規模や個々の企業、ビジネスモデルの理解など幅広い知識が必要不可欠です。また、ビジネスは不確実性が高いものが主ですので、身をもって経験しなければ理解し得ないこともたくさんあります。

企業分析会でプロのエージェントとしての知識を身に着け、サブミッション制度を通して事業そのものに関わる。現場と育成制度の両方で得た経験が、一流のビジネスパーソンを育んでいく──そんなイメージをもって各制度を運用しています」

綿密な設計が施されているものの、すべての育成を制度に委ねられているわけではない。アサインの根底にあるのが「会社経営とは一部の経営トップのみで行うものではなく、全社員が関わるもの」というアメーバ経営の考え方。新たな顧客価値を創出するために、また1人当たりの売上を伸ばすため、業務効率化のため「発明」を生み出す責任が、全員に課せられている。

甲斐を中心に顧客価値の最大化・組織の全体最適化など組織力を高める取り組みを進める。「面談や選考対策などは業務特性上属人化しやすいため、ナレッジを共有する仕組みづくりや支援品質向上を目的とした面談資料の作成など、新たな挑戦には積極的です」

育成制度の見直しや各メンバーの能力の可視化など、人事業務を定量、定性で分析するための仕組化も進んでいると言う。


人材業界のリーディングカンパニーを目指して


人間を理解する力が圧倒的に高まりました──アサインに入社してからの自身の変化について問うと、甲斐はこう答えた。

「特に『人はそれぞれ違う論理の元に動いている』ことを体感し、人と自分との“違い”を良いものだと思えるようになったのが、一番成長できた部分かと。同時に、人間の根源的な部分を理解した上で、制度や仕組みをつくる重要性も認識できるようになりました。決して人を型にはめるのではなく。

大前提として『組織をどうしていくか』、『業界にどう風穴を開けていくか』など、思考する上での視座は格段に上がりましたね」(甲斐)

一方、古参メンバーのひとりである金谷の変化は。

「高い顧客価値を出すために、目の前にいる人のために実力をつけること、結果を出すことに貪欲になりました。

よく求職者から『頭を使った仕事がしたい』という声があがるのですが、アサインは優秀な人こそ自らの能力を発揮できる環境だと胸を張って言えます。また、人のキャリアに向き合う会社だからこそ、メンバーのキャリア形成にも真剣に向き合う。そんな文化がアサインには根付いています」(金谷)

立場は違えど、それぞれにオーナーシップを持って、会社の成長に貢献するふたり。今後の展望に話を向けると「人材業界全体のイメージを変えたい」「キャリアについて考えることを当たり前にしたい」と口を揃えた。

「人の可能性を信じる文化が、アサインにはある」──甲斐のこの言葉から企業としての姿勢を垣間見た。

文・福嶋聡美 写真・小田駿一
編集・木原昌子(ハイキックス)

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